ペレス・プラードが影響を受けたジャズ「スタン・ケントン楽団」

ペレス・プラードが自身のマンボを作るにあたって影響を受けたものは、ルンバ(ここで言うルンバはアメリカ式の社交ダンスのルンバとは違い、キューバで演奏される激しいリズム隊に合わせてダンサーが踊るもの)と、標高が高いメキシコで高音を奏でる迫力のトランペッターでした。

 

 

そしてもうひとつが、スタン・ケントン楽団です。

 

 

ペレス・プラードがメキシコに渡る前、キューバではアメリカのビックバンドジャズが大流行していました。

 

 

その中でもペレス・プラードが影響を受けたバンドが「スタン・ケントン楽団」でした。

 

 

スタン・ケントンはバンドリーダー兼ピアニスト。ダンスのためのバンドではなくコンサート・オーケストラを目指したようです。

 

 

ペレス・プラードもどちらかと言うと踊るラテン音楽というよりは、「聴く」音楽を奏でる方に主体を置いているようなので、共通していますね。

 

 

スタン・ケントン楽団が奏でる煌びやかなブラスの演奏は、のちのペレス・プラードのマンボに影響を与えています。

 

 

ペレス・プラードは1940年台後半にメキシコで新たに楽団を作り音楽活動を始めるのですが、当時「スタン・ケントン楽団」のメンバーも数名「ペレス・プラード楽団」に入って活動をしていたようです。

 

 

スタン・ケントンが1945年に発表した「サザン・スキャンダル」という曲を、キューバの作曲家アルマンド・ロメウ・ジュニアが編曲し、ペレス・プラードに捧げた「スタン・ケントンに捧げるマンボ(MAMBO A LA KENTON)」をペレス・プラードは、いくつものバージョンでレコーディングしています。

 

初録音は、1949年頃です。